JBL で Bach を...

JBL4343のマルチシステムの話題を中心に

DCX2496の接続

 DCX2496にはデジタルのAES/EBUで入力するのがおすすめだ。デジタル入力なら内蔵のADCを経由せず、入力をそのままデジタル信号処理に移行できる。アナログの場合は、プロ用なので基準レベルが+4dBuの差動(バランス)入力のため、CDプレーヤーなどのオーディオ機器はバランスではなくレベルもかなり低いのでそのまま繋ぐことができない。私が使っているDENONのDCD-SA11はバランス出力を持っているのだが、レベルは低いし極性は逆だし、使い物にならないので注意が必要だ。レベルだけならば、DCX2496は各アナログINPUT A,B,Cについては+15dBまでゲインを持たせることができるが、おそらくデジタルドメインで増幅していると思われるので、ノイズも増幅されてしまう。よくDCX2496はSNが悪いなどという評があるようだが、AKMの24-bitのADC、DACを使い112dBのD-レンジを謳っており実用上もノイズが多いなと思ったことは一度もない。ノイズが多いというのは、例えばオーディオレベルの低い信号をそのまま入力するなど、間違った使い方をしている場合が多いものと思われる。

 現在はディスコンになってしまっているSRC2496という機器があったが、これはオーディオレベル入力(RCA-pin)、SPDIF入力、AES/EBU出力などを持っていて、これがあれば何の苦もなく接続できたのだが、今は残念ながら入手できないようだ。

 DCX2496の出力側はアナログバランス出力が6チャンネル出ている。これもまた、オーディオ用パワーアンプにそのまま繋げると入力過多となりアンプの入力ボリュームを最小に絞り込むことになる。簡易的にはXLR型のアッテネーター(Pad)を使う手もある。もちろんプロ用のパワーアンプを採用すれば問題ない。

 2台のDCX2496で合計12チャンネルの出力になるが、現在はAのような接続になっている。本来ならばBのように接続するのが通常なのだが、最初は1台で使っていて、あとからもう1台を追加したのでAのようになってしまった。BのメリットはPCからのコントロールをする場合、2台目にLINKで受け渡すことができるようになることだ。つまりLチャンネルの設定とリンクしてRチャンネルを動かすことができるようになる。しかし今更Bに繋ぎ変え、設定もし直すのも面倒なのでAのままで使っている。

f:id:hemulnm:20201116143145j:plain